小倉駅南口東地区再開発 用途見直しで再始動

北九州市の小倉駅小倉城口(南口)の東側で再開発事業を計画している小倉駅南口東地区市街地再開発準備組合(同市小倉北区)が、これまで貸事務所を主体としていた再開発ビルの用途見直しに合意したことがわかった。

10日付で朝日新聞が報じた内容によると、新たな事業計画案は貸事務所部分を縮小し、別の用途に変更する。総事業費は100億円以上で、年内にも北九州市に事業計画を提出し、平成30年ごろに完成する見通しであるという。

計画地の小倉駅南口東地区は、小倉駅小倉城口の駅前広場に面した京町三丁目7、8番街区の約6000平米。現在は小倉駅前郵便局、三菱UFJ信託銀行北九州支店、あいおいニッセイ同和損保北九州ビル等が立地している。

従来の事業計画における完成予想図

従来の事業計画における完成予想図

従来の事業計画では、地下1階地上15階、高さ74メートル、延床面積4万平米のビルを建設し、地下1階に駐車場、地上1、2階に貸店舗や公益施設を配置し、3階以上を貸事務所とする予定だった。

同地区の再開発構想は、平成2年7月、地区南側に接する都市計画道路博労町線を幅員25メートルに拡幅する都市計画が決定されたことに端を発する。平成9年5月には計画地内にあった北九州中央郵便局の移転が発表され、同年9月に地権者らが再開発学習会を開催した。

平成11年6月には同郵便局が小倉北区萩崎に移転し、翌年の平成12年10月、再開発準備組合が設立された。準備組合は平成14年1月から保留床の処分先を探し始めたが、内閣府の景気基準による第13循環(平成11年2月—平成14年1月)と第14循環(平成14年2月—平成21年3月)の谷間にあたる時期で、床取得者はなかなか現れなかった。

北九州市では同じ年に小倉玉屋が廃業。小倉駅から約600メートル南に位置する旦過市場は、30階建て超高層ビルなどからなる再開発計画案を発表したが、後に白紙撤回へと追い込まれるなど、再開発に対する逆風は強かった。

その後、景況が好転し保留床の取得者が現れ、平成19年10月、都市計画決定に漕ぎ着けた。平成20年1月には特定業務代行者として竹中工務店(大阪市中央区)が決定。再開発ビルは平成22年竣工と発表されたが、同年2月、第14循環の景気拡大期は「山」に達し、景気は以後急速な後退に転じた。

北九州の経済はこの後も数ヶ月に渡って拡大を続けたが、他都市にも事業を抱えるデベロッパーはそれどころではない。保留床を取得するはずだった特定目的会社は平成21年に事業参加確認書を解約し、小倉駅南口東地区から撤退した。

準備組合は新たな保留床処分先探しをはじめたが、この間に都市計画道路博労町線の拡幅事業が進捗し、再開発計画地を含む区間以外はほぼ完成した。再開発の停滞が道路拡幅の障害となりかねない状態を危惧した準備組合は、処分先の見つからない貸事務所に拘るよりも再開発の前進を優先し、今回の合意に至った。


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