下関北九州道路 住民・企業アンケートで「必要」7割

山口県は6日、下関北九州道路に関する経済影響調査の一環として実施した住民・企業アンケートの結果を取りまとめ、公表した。現況の交通網への不満の声は根強く、住民・企業とも新たなルートが「必要」との回答は約7割に達し、期待度の高さが明らかとなった。

調査は、関門海峡両岸の下関市、北九州市を対象とし、平成26年1月に住民アンケートを、翌2月に企業アンケートを、それぞれ郵送にて実施した。

住民アンケートは、両市に在住する20歳以上の住民から3400人を抽出し、1357人から回答を得た。現在の関門橋・関門トンネルについては、渋滞や老朽化への不安、通行止の多さ、小倉−下関間を大きく迂回するルートであることなど、「問題・不満がある」とする回答が過半数を占めた。

下関北九州道路が整備された場合、通行料金が無料であれば約6割、有料(250円程度を想定)でも約4割が、両市間を行き来する機会が増えると回答した。このほか、道路の必要性に関する項目では、両市の移動が「ほとんど毎日」の住民は全員が「必要」と回答するなど、移動頻度が高いほど必要性を強く感じていることがわかった。

企業アンケートは、両市いずれかに本社・支店・営業所等がある主要な企業694社を抽出し、186社から回答を得た。関門間を横断する貨物輸送には、9割以上の企業が自動車を利用していると回答した。現在の道路網については、住民アンケートと同様に不満が多く、約6割が「問題・不満がある」と回答した。

道路の必要性では、業種に限らず「必要」とする回答が多かった。輸送品目別では、関門海峡フェリーの廃止に伴い特殊車両が関門間を往来できなくなったこともあり、「特殊品」は全ての企業が「必要」としたほか、「農林水産品」では約9割が「必要」と答えた。

今回の調査では、関門橋について、企業・住民とも通行料金に関する不満が多いことがわかった。下関北九州道路は、トンネルで建設した場合、橋梁よりも事業費を抑えられるため、建設費を起債で賄う有料道路事業ではなく、通常の道路事業として採択できる可能性もある。

都市計画道路として指定することができれば、地方自治体の街路事業とする場合でも事業費の半額を国が補助する。北九州市にある新若戸道路は、一部区間を北九州港の港湾整備事業とすることで、財源を確保した。下関北九州道路の場合は下関港、関門航路、北九州港の3つの港湾を通過するため、単純に当てはめることはできないが、事業スキームに工夫の余地はある。

福岡県は、下関北九州道路の通行料金が関門トンネルと同じ150円の場合、建設費を除いても約2070億円の経済効果があるとの試算結果を公表している。通行料金が無料となれば、有料の場合よりも交流が活発化し、経済効果はより大きいものとなることが期待される。


(記事編集:

おすすめ記事(Google提供)

宇部ジャーナルの最新記事