宇部興産、中国電力と海外炭を共同輸送 中国電の海外炭共同輸送は初

宇部興産(UBE、宇部市、TYO:4208)は10日、中国電力(中国電、広島市、TYO:9504)と海外炭の共同輸送を実施すると発表した。中国電力が他社と共同で海外炭を輸送するのは、今回が初めてとなる。

共同輸送は、宇部興産が国内最大級のコールセンターを設置している宇部港と、JXホールディングス(東京都千代田区、TYO:5020)傘下のJX日鉱日石エネルギー(東京都千代田区)の下松石炭中継基地がある徳山下松港(下松地区)で実施する。

両港は、平成23年5月に国土交通省の国際バルク戦略港湾に選定され、今後、バルク貨物(石炭、穀物など包装せずばら積みされる貨物)の大量輸送のための大型岸壁や荷揚設備等が集中的な整備が行われる。先行して下松地区では、大水深の桟橋が整備される予定である。

戦略港湾の指定を受け、両社を含む港湾利用企業が設立した山口県国際バルク戦略港湾連携協議会では、企業間連携による効率的な海外炭物流体制について検討を進めてきた。今回、両社が民間企業として初めて実施することとなった。

今回の輸送では、パナマックス船(パナマ運河を通過できる最大船型)とスモールケープ船(パナマックス船よりさらに大きい「ケープ船」の中でも小型のもの)の2隻で、インドネシア炭、豪州炭を、宇部港、徳山下松港(下松地区)に荷揚する。

1隻目のパナマックス船は、インドネシア・サマリンダ沖積みで今月4日に出発しており、13日に宇部港へ到着予定。宇部興産と中国電力の2社で共同配船し、約7万トンを陸揚げする。

2隻目のスモールケープ船はオーストラリア・ニューキャッスル港積みで12月下旬に出発予定。平成27年1月上旬に徳山下松港(下松地区)で中国電力の利用分を荷揚げ、残りの宇部興産の利用分を宇部港へ輸送し合計約10万トンを輸送する。

従来は、それぞれの企業が船を手配していたことから、貨物そのものの価格以外の輸送コストの負担が問題になっていた。また、宇部港のように水深が浅い港湾では、大型船の満載入港が不可能であり、宇部興産など宇部地区の企業で需要があっても物理的に大型船を利用できない状況だった。

国際バルク戦略港湾の取り組みでは、共同輸送で荷揚げを複数の港湾で行う二港揚げにより、大型船による安定的、かつ安価な輸送が可能となる。今後は、大水深の徳山下松港(下松地区)で一部を陸揚げすることで、宇部港を利用する企業も大型船を活用できる。

宇部港と徳山下松港では、国際バルク戦略港湾としての整備が進み、大型船を利用した大量輸送が可能となる。両社は今回の共同輸送で、共同輸送量の調整や輸送船の選定等、運用上の手続きを確認し、将来的な本格運用を目指す。


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