俵山・豊田道路の調査設計着手 山陰道長門−小月区間の半分事業化

俵山・豊田道路の事業位置図(国土交通省)

俵山・豊田道路の事業位置図(国土交通省)

国土交通省は今年度、山陰道の俵山・豊田道路の調査設計に着手する。同道路は長門市俵山小原と下関市豊田町八道を結ぶ13.9キロメートル区間で、平成31年度開通予定の長門・俵山道路と合わせて、長門市と下関市を結ぶ区間の山陰道のおよそ半分が事業化した。

俵山・豊田道路の全体事業費は570億円で、国交省は平成28年度予算に測量設計費など1億円を計上している。車線数は完成2車線で、将来の4車線化は想定せず中央分離帯を設置する。設計速度は時速80キロメートル。

長門・俵山道路終点の俵山IC(インターチェンジ)から下関方面へ延伸し、豊田ICで国道435号と接続する。途中、県道38号美祢油谷線との交点に俵山温泉ICを設ける。計画交通量は1日あたり約9100台。費用便益比は1.2。

全体延長13.9キロメートルのうち、土工延長は9.4キロメートル(68パーセント)、橋梁延長は0.9キロメートル(6パーセント)、トンネル延長は3.6キロメートル(26パーセント)。橋梁6橋、トンネル3箇所を計画している。

俵山・豊田道路の縦断図(国土交通省)

俵山・豊田道路の縦断図(国土交通省)

俵山・豊田道路の整備により、九州から長門地域への観光交流人口の拡大、関門医療センター等の第3次救急医療機関への搬送時間短縮、土砂災害発生による孤立化の危険性低減などの効果が見込まれる。

山陰道は鳥取市と下関市を結ぶ高規格幹線道路で、鳥取県と島根県の区間は大半が開通済・整備中である一方、山口県内を通る区間は平成23年に開通した萩・三隅道路(延長15.2キロメートル)以外未開通と、整備が遅れている。

前山口県知事の故・山本繁太郎氏はこの状況を打破するため、平成24年の知事就任時に任期の4年間で県内全区間の事業採択を目指すと宣言。今年までに長門−豊田間約20キロメートルが事業化したほか、萩−大井間約15キロメートルと木与付近約5キロメートルも計画段階評価を開始している。

山陰道の整備で関門地域は4方向への物流の拠点となり、従来は道路網がないため出荷を断念していた地域などから、新たな物流需要の発生も見込まれる。関門間の交通量が更に増大し、容量超過となる前に下関北九州道路など新たなルートの整備が求められる。


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