北九州市、前面道路が狭い街区の容積率規制緩和検討 小倉都心部の高度利用促進

北九州市は、小倉都心部の京町・魚町地区を中心とした、前面道路が狭く容積率が規制されている地域を対象に、規制緩和に向けた検討を開始する。13日開かれた北九州市議会平成28年6月定例会の一般質問で、北橋健治市長が答弁した。

容積率は敷地面積に対する延べ床面積の割合のことで、商業地域は200パーセントから1300パーセントの間の数値を都市計画で定める。建築基準法の規定により、指定容積率を上回る建築物を建設することはできない。

小倉都心部の指定容積率:赤が600パーセント、青が500パーセント、無着色は400以下。

小倉都心部の容積率は、小文字通り、浅香通り、平和通り、井筒屋・リバーウォーク周辺、北口のリーガロイヤルホテル周辺など一部が600パーセント、600パーセントに挟まれた区域などが500パーセントであるほか、大半が400パーセントに指定されている。

さらに、土地の前面の道路の幅員が12メートル以下の場合、商業地域では道路幅員に0.6を掛けた数と指定容積率のうち、低い方が実際の容積率となる。京町や魚町の5.4メートル街路に面した土地の容積率は、指定容積率より低い324パーセントに制限される。

平成14年の建築基準法改正で、特定行政庁の許可があれば、都市計画審議会の決定を経て道路幅員に対する乗数として0.8が選択できるようになった。北九州市で適用すれば、5.4メートル街路に面した土地でも容積率を432パーセントに引き上げることができる。

また、商業地域では一定の公開空地と住宅を含む建築計画の場合、住宅部分の容積率を最大1.5倍緩和することができる。共同住宅は廊下や階段、エントランス・エレベーターホールなどの共用部分とバルコニーが容積率算定から除外されるため、緩和の恩恵を受けやすい。

質問に立った自由民主党の吉田幸正議員は、土地所有者が大きなビルを建てたくても制度上の要因で建てられず、高度利用の妨げとなっている現状を紹介した上で、安倍晋三首相が決定した消費税増税延期の期間も踏まえ、今後8か月程度での規制緩和実現を求めた。

北橋市長は「容積率緩和は積極的な民間開発を促す有効な方策」とし「前面道路による容積率制限の緩和について検討する」*と述べた。

長崎市の事例では、生活環境や消防など行政の内部調整に8か月、地元説明会に3か月、都市計画審議会に3か月と指定までに1年以上かかったが、北九州市では内部調整を短縮するなどして早期の緩和実現を目指す。


  • *北橋市長は答弁時「容積率緩和の制限について検討する」と読み間違え、訂正する一幕があった。
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