北九州市の有効商圏人口8万2千人増加 宇部や中津が2次圏に上昇

北九州市はこのほど、平成27年度北九州市商圏調査の報告書を公表した。この内容によると、北九州市の有効商圏人口は筑豊地域や宇部地域などで増加した結果、全体では平成22年の前回調査と比較して8万2272人増加した。宇部市は4万4040人増と増加分の過半を占めている。

調査は北九州市が商業施策展開の基礎資料とする目的で概ね5年おきに実施しているもので、北九州市圏域(同市を中心とした半径40キロメートル圏内の29市町村=直方・飯塚・田川・行橋・豊前・中間・宗像・宮若・下関・宇部・山陽小野田・中津の各市、遠賀・鞍手・田川・京都・築上の各郡)が対象。

平成27年度は東京商工リサーチ(東京都千代田区)北九州支店に委託し、北九州市内居住者8500人、市外居住者2800人を対象に、昨年9月から11月にかけて実施。調査票の有効回収率は市内が39.9パーセント、市外が95.1パーセント、合計で53.6パーセントだった。

平成27年北九州市商圏地図(北九州市)

平成27年北九州市商圏地図(北九州市)

平成22年北九州市商圏地図(北九州市)

平成22年北九州市商圏地図(北九州市)

調査では北九州市内に年1回以上買物に出向く比率(買物出向率)が7割以上の地域を1次商圏、5割以上7割未満を2次商圏、3割以上5割未満を3次商圏と位置付けている。今回は1次商圏が7区11市町村、2次商圏が15市町、3次商圏が3市町となった。

前回調査との比較では、みやこ町と赤村が2次から1次に、添田町が3次から1次に、宇部市、山陽小野田市、中津市、田川市、小竹町、糸田町、香春町、築上町が3次から2次に、宮若市と吉富町が圏外から2次に、飯塚市と川崎町が圏外から3次にそれぞれ上昇した。

有効商圏人口の推移(報告書を基に宇部ジャーナルが作成)

有効商圏人口の推移(報告書を基に宇部ジャーナルが作成)

北九州市の有効商圏人口は179万8931人となり、平成7年の188万7500人には及ばなかったものの、平成12年の179万4346人を15年ぶりに上回った。特に小倉中心市街地の有効商圏人口は近年増加が続いており、平成7年の140万9376人を上回って同年以来最高の143万5667人となった。

一方、黒崎中心市街地の有効商圏人口は56万6855人と、減少幅は小さくなりつつあるものの、平成7年から19万2380人減少し最低水準となった。今回調査で黒崎の1次圏は八幡西区のみとなり、水巻町は1次から2次に、若松区、芦屋町、遠賀町、鞍手町は2次から3次に、小竹町は3次から圏外に低下した。

小倉中心市街地を買物目的に限らず月1回以上訪れる人の割合は29歳以下が44.6パーセント、30歳から44歳が45.5パーセントと高い水準を示し、高齢になるほど低下しているのに対し、黒崎中心市街地は逆に29歳以下が15.5パーセントで、高齢になるほど上昇している。

北九州市全体の商圏において周辺市町村の商圏ランクが上昇したのは小倉中心市街地の影響が大きく、29歳以下の若年層を中心に誘引力を高めている小倉が黒崎の低落をカバーしている状況だ。前述の通り黒崎の減少幅は小さくなりつつあり、今後若年層の誘引力を取り戻せるかが鍵となる。

今回は、福岡市博多区に平成23年開業した商業施設「JR博多シティ」の利用状況についても調査した。「行ったことがある」は全体で55.2パーセント、普段利用する商業地区の利用頻度は「変わらない」が81.1パーセント、「増えた」は8.7パーセント、「減った」は8.5パーセントだった。


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