常盤公園の白鳥、29年度復活へ (2)悲劇を繰り返さぬ為に

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市が設置した「常盤湖を考える市民委員会」は23年12月、「感染リスクを最小限にできる白鳥の飼養方法を検討のうえ、白鳥を近い将来復活させることを要望」すると答申。一方、久保田市長は翌年から園内の動物園リニューアル事業に着手し、白鳥復活の動きは停滞していた。

動物園は今年3月にグランドオープンを迎え、記念式典も華々しく開催されたが、園内にはハクチョウの居ない「白鳥湖」が残る。白鳥湖は情操教育の場でもあったが、殺処分後の4月に小学校へ入学した児童は、遠足でハクチョウとふれあうことなく6年生に進級した。

今年9月2日、宇部商工会議所が白鳥復活を求める要望書を市に提出し、今回ようやく具体的な動きが始まった。市はハクチョウ飼育施設について調査した結果、約2千万円で新たな施設を建設し、感染リスクが高まる冬季に分離飼育する方向で検討している。

白鳥復活市民募金は、新たな飼育施設の建設資金の一部として充当する。今年12月末までの第一期の目標金額は300万円。募金箱は市役所本庁舎受付窓口、北部総合支所、各市民センター・ふれあいセンター、ときわ湖水ホール、ときわ動物園、ときわミュージアムに設置する。

募金は市への寄付金となる為、税制上の優遇措置も受けられる。確定申告時の領収書が必要な場合は、所定の申出書に必要事項を記入し市公園緑地課に持参、郵送、電子メール、FAXのいずれかで提出、市から後日送付する納付書により指定金融機関等で支払うことになる。

提出先の公園緑地課は沖宇部254番地のときわ湖水ホール内にある。電子メールアドレスは kouen@city.ube.yamaguchi.jp 、FAXは 0836-51-7205 。問い合わせ時の電話番号は 0836-51-7252 。なお、納付書による支払いは1000円を超える金額のみ対応する。

また、市では市民啓発の一環として、ときわ動物園初代園長の宮下実氏による特別講座を開催する。講座テーマは「白鳥の復活に向けて」、場所は常盤公園内のときわレストハウス2階、日時は10月29日13時40分から14時30分まで。事前申し込み不要で参加費無料。

宮下氏は宇部市常盤動物園協会が実施した園長公募に応募し、今年4月1日から園長職を務める。前職は近畿大学先端技術総合研究所教授で、大阪市天王寺動物園の名誉園長でもある。宮下氏は獣医師としての経験もあり、動物園の運営業務全般と飼育体制強化を担う。

市は来年5月ごろのハクチョウ飼育再開を目指す。新たな飼育施設は、市議会での予算案議決を経て工事に着手し、鳥インフルエンザの流行時期より前の10月末までに完成させる予定だ。悲劇を繰り返さない為には、万全の体制とともに危機発生時の判断力も求められる。

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