キャリムエンジニアリング、門司区の旧門司政府倉庫を取得

北九州市門司区大久保二丁目の旧農林水産省福岡食糧事務所門司政府倉庫(門司食糧倉庫)跡地を、物流企業のキャリムエンジニアリング(東京都江東区)が取得していたことがわかった。同地の売却に係る一般競争入札は今年7月21日に開札され、同社が7億円で落札した。

入札には2社が参加し、最低売却価格2億5700万円に対し2.7倍以上の落札額となった。敷地面積は3万3039.23平米、倉庫等の建物の合計延床面積は1万7013.63平米。契約は今年8月8日付、不動産登記情報上の売買日は8月12日、所有権移転登記は8月17日付。

取得した土地の活用方法は11日時点で不明だが、9月8日付で日本政策金融公庫(東京都千代田区)からキャリムエンジニアリングへの融資(証書貸付取引・支払承諾取引)に伴う極度額6億円の根抵当権設定の登記が行なわれており、何らかの事業用施設を整備するものとみられる。

同社は昭和54年4月設立。今回取得した土地に隣接する門司区田野浦海岸地区に物流拠点「門司MUT」を設置し、同社専用バースと約4万平米の保税蔵置場を保有。北九州港を国際輸送拠点と位置づけ、同社の精密装置専用のRORO船と組み合わせたシームレス輸送を実現している。

旧門司政府倉庫は、大正10年に制定された米穀法に基づく政府買入米長期備蓄倉庫として、同15年4月29日に土地買収、昭和3年に建設。平成6年の閉鎖後は長らく活用されず、敷地内には倉庫の建物に加え、鉄道引込線や岸壁等の、物資の搬入・搬出に関する各種設備が残っていた。

倉庫群に隣接する岸壁や引込線といった昭和期の「港の景観」が注目され、映画の撮影場所として選ばれたこともある。北九州市では産業遺産としての価値が高いと判断し、取得して保存活用することも検討したが、土地所有者の農林水産省と取得価格等の条件面で折り合わなかった。

旧門司政府倉庫の位置(グーグルマップ)


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