宇部空港の台湾チャーター、観光先は北九州 地元消費増が課題

チャイナエアライン(中華民国・桃園市)は、宇部市の宇部空港と台北・桃園国際空港を結ぶ連続チャーター便を3月下旬から4月にかけて5本運航する。同社は昨年9月から宇部空港を発着する7本のチャーター便を運航しており、同空港の台北チャーター便は今年度、過去最大の回数となる。

今年度の台北チャーター便の利用率は訪日・訪台平均で83.4パーセント、特に訪日は87.2パーセントと好調に推移している。ただし、台湾側で発売されているツアーの内容を見ると、訪日観光客の増加が必ずしも地元の宇部市内では消費拡大に繋がっていない実態が見えてきた。

宇部空港利用の3泊4日ツアー(東南旅遊網)

宇部空港利用の3泊4日ツアー(東南旅遊網)

3月・4月のチャーター便を利用する3泊4日のツアーでは、宇部空港に到着後すぐ関門橋経由で北九州市へ移動し、小倉地区に宿泊。翌日以降、小倉城、小城公園、嬉野温泉、太宰府天満宮、福岡市西公園、キャナルシティ、門司港レトロ・唐戸地区等を巡る内容となっている。

宇部市内の観光は最終日、下関市内の観光後に常盤公園の花見のみ。4泊5日のツアーでは、上記に湯布院、湯田温泉、秋吉台・秋芳洞、ゆめタウン山口での買い物が追加されるが、宇部市内は常盤公園のみ。常盤公園の観光は園内で完結し、地元地域の恩恵は限られる。

空港を管理する県では、チャーター便の運航拡大を「知事トップセールスの成果」と強調するが、訪日客の行き先は北九州市や福岡市等の地域が中心となっている。背景には福岡空港の混雑空港指定があり、昨年以降、発着枠を上回る便が相次いで周辺空港に就航している。

空港の就航便拡大で観光客数は増加するが、重要なのは実際の消費活動だ。2月上旬の台湾・高雄からのチャーター便では、ツアーに宇部井筒屋での買い物が組み込まれた。チャーター便に各種補助や歓迎行事等で税金を支出する以上、最終的に地域経済へ還元される仕組みづくりが求められる。


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